2021/07/16

中学校での英語の授業で大変な事が起こっている! (1)

文部省の「学習指導要領」改訂に伴って、2020年度から小学校では5年生から英語が教科となり、成績が評価されるようになりました。そして中学校でも今年度から新指導要領に基づく新しい教科書が使われています。これまでも数年毎に教科書の改訂は行われてきましたが、単元毎に導 入される文法事項や単語はほぼ決まっていて、大きな変化はありませんでした。ところが今回の改訂は、今までの中学英語指導の常識を根底から覆すもので、現場の先生方や生徒の困惑が懸念されています。
改訂によって、まず覚えるべきとされた単語数が大幅に増えました。今までは中学卒業までに約1200語を覚えることになっていたのが、小学校で600から700、中学で1600から1800、 合計で2200から2500語を学習することになります。 それだけではありません。今まで日本の英語教育では、一学期でまずbe動詞の文(AはBですな ど)を習い、夏前に一般動詞の文(do, doesを使った疑問文、否定文)を学習しながら、人称や格など、日本語にはない新しい概念を少しずつ導入してから、助動詞、現在進行形、過去形などの応用に入っていくことになっていました。ところが、今回改訂された教科書では、このような段階的な導入という考え方自体がなくなっているようです。 中1の最初から、be動詞、一般動詞、助動詞などの混ざった文がどんどん出てきて、小学校で導入されているとは言っても、よほどしっかり理解できている生徒でないと、消化不良を起こすことは目に見えています。今まで中2、中3で出てきたto不定詞や受動態なども前倒しされ、高校での学習内容とされていた現在完了進行形や仮定法も中学で学習することになります。原型不定詞などもどんどん出てきます。 もう一つ、今回の改訂で強調されているのが、「英語の授業は英語でやれ」という指針です。 実はこれは今までにも高校の指導要領などで言われてきたことなのですが、実際には高校生に聞いても英語で授業する先生は全然いないようです。新指導要領が実施されているはずの中学でも英語での授業はほとんど行われていないようです。それどころではないという現場の状況を知らない人たちがどんな指針を出しても、無視されるだけということでしょう。そもそもどんなに「英語だけで授業して、話す力を育てよう!」と掛け声をかけても、大学入試では結局民間試験(英検など)の利用はしない、ということになりました。平等に話す力を試験する方法がないようです。入試に話す力はいらない、となれば、結局今まで通り長文読解を中心とした受験勉強のあり方が変わることはないでしょう。

その(2)に続く https://labo-english.com/中学校での英語の授業で大変な事が起こっている-2/

 

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